卓球レポート 水谷隼特集

5連覇の重圧がもたらす緊張、不安。 それでも全日本は 隼の独壇場だった 一気に解放された気がする 水谷隼 試合前は待ち時間が苦しくて、早く試合が終わったらいいと思っていて、試合が 終わって一気に解放された気がします。 高木和さんとは1週間くらい前の練習試合で負けて、全日本の2日前くらいにまた 負けました。点数で言えば、高木和さんとの試合(準決勝)が1番危なかったです。 卓球で1番大事なのは自信で、高木和さんは僕との試合にもすごい自信を持って きていました。そういう選手に勝つのは本当に苦しいことで、今日は本当に1本の 差で勝つことができました。 張選手とは(公式戦では)3回目の対戦で、これまで2回とも接戦だったので、今日 も競るだろうと認識して準備してきました。去年の全日本でもそうでしたが、張選手 とはリードしてからが勝負なんです。2ゲーム目8対2でリードしたときも「絶対ここか ら追い上げられる」と意識して、焦ることなく、最後は勝つことができました。 トレーニング、生活面も含めて、最高の準備をしてきました。準備をしっかりしていれ ば、最高のプレーはできるし、自分が思っている以上に自分は強いのかもしれない。 この全日本では、勝ちにいったというよりも、挑戦をはねのけたという気持ちが強い ので、来年は男子で誰も達成したことのない6連覇を取りにいきたいと思います。 「今年5連覇できなければ一生できない、少しでも油断したら負けるという緊張と不安で、万 全な状態ではなかった」という水谷の5回目の優勝は、過去のどの大会よりも圧勝だった。 気迫を全面に丹羽(青森山田高)をシャットアウトし、高木和卓を退け、前回大会で苦戦した 張をも一蹴。決勝の張戦では第2ゲーム8対2のリードから8対8まで追い上げられたが、そ の間すら試合を支配しているのは水谷という印象を受けた。そして、11対8でこのゲームを 取ると、残るゲームは一方的な展開に。4回戦からの6試合で2ゲームを落としただけで、史 上初の男子シングルス5連覇の記録が樹立された 男子シングルス優勝 水谷隼(明治大) 012 Ma r ch

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